- 2025年4月22日

月桂樹の花言葉を調べていて、「栄光」「勝利」という華やかな意味と並んで、「裏切り」という言葉を目にして手が止まっていませんか。
お祝いに贈りたかったのに、そんな意味があるなら考え直したほうがいいのだろうか。そう迷う方は多いです。
花屋にいた頃も、合格祝いの鉢植えを選びながら「これ、悪い意味はないですよね?」と確かめられることがよくありました。
この記事では、月桂樹の花言葉を由来から整理したうえで、怖いと言われる理由の正体、贈り物としての使い方までまとめています。育てたときに困ったことも正直にお伝えしますね。
執筆・監修者情報

さるった
元花屋の店員
お花マニア。花屋勤務経験とコピーライター経験を活かし、花の育て方・花言葉・季節の花情報を発信しています♪初心者の方にもわかりやすく、実際の経験に基づいた情報をお届けしています。
月桂樹の花言葉一覧

月桂樹の花言葉は、ほぼすべてが勝利と名誉に関する前向きな言葉です。まずは代表的なものを確認しておきましょう。
| 花言葉 | 込められた意味 |
|---|---|
| 栄光 | 努力の末に得た輝かしい成果 |
| 勝利 | 競い合いを制した者への称賛 |
| 栄誉 | 周囲から認められる誇り |
| 輝ける将来 | これから花開く可能性への期待 |
| 名誉 | 功績にふさわしい敬意 |
代表的な花言葉「栄光」と「勝利」
月桂樹といえば、まずこの2つです。
由来は明快で、古代ギリシャで勝者の頭に月桂冠が授けられたことにあります。競技の優勝者、戦いの英雄、そして優れた詩人。その分野で頂点に立った人だけが身につけられるのが、月桂樹の枝で編んだ冠でした。
花言葉というより、数千年かけて積み上げられた象徴そのものだと言えます。
「輝ける将来」に込められた願い
意外と知られていないのが、この花言葉です。
すでに勝った人だけでなく、これから挑む人へ贈れる意味を持っています。受験生や新社会人への贈り物として使いやすいのは、この一語があるおかげです。
月桂樹は常緑樹で、冬でも葉を落としません。年間を通して青々としている姿が、途切れない未来のイメージと重なったのでしょう。
英語圏で使われる月桂樹の花言葉
海外でも意味はほぼ共通しています。
英名は laurel(ローレル)。花言葉としては「glory(栄光)」「success(成功)」が伝えられています。
面白いのは「rest on one’s laurels」という慣用句が残っていること。直訳すると「月桂冠の上で休む」で、過去の栄光にあぐらをかくという意味です。称賛の象徴が、戒めの言葉にも使われているんですね。
怖いと言われる花言葉

先に答えをお伝えすると、月桂樹に「裏切り」という花言葉が定説として存在するわけではありません。怖いと言われる背景には、この木にまつわる神話があります。
「裏切り」という意味は本当にあるのか
調べていると、一部で「裏切り」という言葉が紹介されているのを見かけます。
ただ、花言葉の一覧を複数あたっても、月桂樹の項目に必ず載っているものではありません。バラの「嫉妬」やクレマチスの「策略」のように、広く定着した怖い花言葉とは事情が違います。
では、なぜそう語られるのか。由来となった神話が、あまりに切ない物語だからだと考えられます。
アポロンとダフネの神話が残した影
ギリシャ神話に、こんな話があります。
太陽神アポロンは、恋の矢を受けて妖精ダフネに激しく恋をしました。ところがダフネのほうは、恋を拒む矢を受けていたのです。
追いかけるアポロンから逃げ切れないと悟ったダフネは、父である河の神に願い、その姿を一本の木に変えてしまいました。それが月桂樹です。
アポロンは変わり果てた姿を抱きしめ、この木を永遠に自分の聖木とすると誓いました。月桂冠の起源は、ここにあります。
報われなかった恋、逃げるために姿を捨てた悲劇。華やかな栄光の裏に、こうした影の物語があることが、怖いという印象につながっているのでしょう。
贈り物として避けるべきかの判断基準
お祝いの品として、まったく問題ありません。
店頭で「裏切り」を理由に月桂樹を敬遠されたお客様は、記憶にある限りいませんでした。日本で知られているのは、圧倒的に「栄光」「勝利」のほうです。
ただし恋愛感情を伝える場面では、あまり向きません。ダフネの神話は成就しなかった恋の話ですから、告白やプロポーズには別の花を選ぶほうが自然です。
努力を称える贈り物。そう位置づければ、迷う要素はなくなります。
花言葉の由来と歴史

月桂樹の花言葉は、古代から現代まで途切れず受け継がれてきた「称賛の象徴」という役割から生まれています。
月桂冠が勝者に授けられた理由
古代ギリシャでは、月桂樹はアポロンに捧げられた神聖な木でした。
アポロンは太陽と芸術、そして予言をつかさどる神。その聖木で編んだ冠を授けるということは、神に認められた人物であるという意味を持ちます。
デルフォイで開かれたピュティア大祭では、競技や詩の優勝者に月桂冠が贈られました。金銭ではなく一本の枝。それが最高の栄誉だったわけです。
ギリシャ神話で神聖な木となった経緯
月桂樹の学名は Laurus nobilis(ラウルス・ノビリス)といいます。
nobilis はラテン語で「高貴な」という意味。属名からして、すでに特別な扱いを受けている植物です。
神話の時代から、月桂樹の葉には邪気を払う力があると信じられていました。神殿の周りに植えられ、儀式に使われ、家庭では魔除けとして扱われる。暮らしと信仰の両方に食い込んだ木だったんですね。
ノーベル賞や五輪に受け継がれた象徴性
この象徴は、現代にも生きています。
近代オリンピックでは、時代や大会によって月桂冠が授けられてきました。マラソンの優勝者が冠をかぶる映像を見た記憶がある方も多いはずです。
また、ノーベル賞受賞者を英語で「Nobel laureate」と呼びます。laureate は月桂冠を戴いた者という意味の言葉です。
数千年前の習慣が、今も世界最高峰の栄誉を表す単語として残っている。この事実だけで、花言葉の重みが伝わってくると思いませんか。

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月桂樹の特徴と種類

月桂樹はクスノキ科の常緑高木で、地中海沿岸が原産です。ハーブのローリエと同じ植物である点も、意外と知られていません。
春に咲く小さな黄色い花の見どころ
花言葉を調べる方から、よく「この木、花が咲くんですか」と聞かれます。
咲きます。時期は4月から5月ごろ。葉の付け根に、直径5mmほどの小さな黄色い花が集まって咲きます。
ただ、これがとにかく地味なんです。葉の緑に紛れて、近づかないと気づきません。
それでも咲きそろった年は、木全体がうっすら黄色く色づいて見えます。香りは葉ほど強くないので、花目当てで植えるというより、春のおまけくらいに考えておくといいでしょう。
雌雄異株ゆえに実がつかない木がある話
月桂樹は雌雄異株(しゆういしゅ)という性質を持ちます。
これは雄の木と雌の木が別々にあるという意味です。イチョウやキウイと同じ仕組みですね。
黒紫色の実がなるのは雌株だけ。しかも近くに雄株がないと結実しません。日本で流通している苗は雄株が多いとされ、実を見る機会はあまりないのが実情です。
「うちの月桂樹、何年経っても実がつかない」という相談を受けることがありますが、たいていは株の性別が理由です。育て方の問題ではないので、安心してください。
ローリエとベイリーフの呼び名の違い
スーパーの香辛料コーナーで混乱しやすいところです。整理しておきましょう。
| 呼び名 | 由来と補足 |
|---|---|
| 月桂樹 | 日本語の樹木名。和名はゲッケイジュ |
| ローリエ | フランス語。料理で最も使われる呼称 |
| ローレル | 英語 laurel から。木そのものも指す |
| ベイリーフ | 英語 bay leaf。乾燥葉の商品名に多い |
基本的にはすべて同じ植物の葉です。ただしインド料理のベイリーフだけは別種で、シナモンに近い香りの葉を指す場合があります。カレーのレシピで「ベイリーフ」と指定されているときは、念のため確認してください。
月桂樹の花言葉の活かし方

月桂樹は「がんばった人を称える贈り物」として、他に代わりがない花言葉を持っています。花束というより、鉢や枝で贈るのが基本です。
合格祝いや昇進祝いに選ばれる理由
この木がいちばん似合うのは、成果を出した人です。
受験に合格した学生。資格試験を突破した同僚。昇進や独立が決まった友人。スポーツの大会で結果を出した子ども。
「栄光」「勝利」という花言葉は、こうした場面でストレートに響きます。しかも常緑樹なので、贈ったあとも長く手元に残るのが強みです。
私が花屋にいた頃も、春先は合格祝いの鉢植えとして月桂樹がよく動きました。「一年中緑のままなんですよ」とお伝えすると、決め手にされる方が多かったのを覚えています。
リースやスワッグに仕立てて贈る方法
月桂樹ならではの贈り方が、枝を使ったクラフトです。
葉に厚みがあり乾きやすいので、ドライにしても形が崩れにくいという性質があります。
- 枝を輪にして束ねれば、月桂冠に近い形のリースになる
- 数本を麻ひもで結ぶだけでも、シンプルなスワッグに
- 乾いたあとも葉は料理に使えるので、飾って終わりにならない
合格祝いにリースを贈ると、月桂冠のイメージがそのまま伝わります。生花のブーケより日持ちする点も、贈る側としては気が楽です。
開店祝いに鉢植えを贈る際の注意点
開店祝いにも向きますが、いくつか確認しておきたいことがあります。
月桂樹は成長が早く、地植えにすると数メートルまで育ちます。置き場所を確保できるか、事前に聞いておくのが親切です。
店舗の前に置くなら、大きめの鉢で樹形を整えたものを。室内なら日照が足りず葉が落ちやすいので、あまりおすすめできません。
また、お見舞いに鉢植えを贈るのは避けてください。「根づく」が「寝つく」を連想させるため、昔から縁起が悪いとされています。
料理で使う楽しみ方

月桂樹の大きな魅力は、庭の葉をそのまま料理に使えることです。買わずに済むハーブとして、これほど実用的な木はなかなかありません。
生葉と乾燥葉で香りが変わる理由
意外に思われますが、月桂樹は乾燥させたほうが料理に向きます。
生の葉には青臭さと軽い苦みがあり、そのまま煮込むと雑味が出ることがあります。乾かすことでこの成分が抜け、すっきりした甘い香りが立ってくるのです。
市販のローリエが乾燥品ばかりなのは、これが理由。庭で摘んだ葉を使うときも、ひと手間かけたほうが仕上がりが安定します。
自宅で葉を乾かして保存する手順
作業はとても簡単です。
- 形のよい葉を選んで摘み、汚れを軽く拭き取る
- 重ならないようざるや新聞紙に広げる
- 風通しのよい日陰で1週間ほど置く
- 手で折れるくらいパリッとしたら完成
- 密閉容器に入れ、湿気を避けて保存する
直射日光は香りが飛ぶので避けてください。しっかり乾かせば、半年から1年は使えます。
自家製の葉は市販品より香りが強いことが多いので、最初は少なめに試すのが安全ですよ。
使いすぎると苦くなる失敗談
これは自分でやらかした話です。
庭で採れた葉が余っていたので、ビーフシチューに5枚ほど放り込んだことがありました。香りが強いほうがおいしいだろう、という単純な発想です。
結果は失敗。舌に残る苦みが出てしまい、家族に不評でした。
目安は鍋一つに1枚から2枚。煮込み終わったら取り出す。これを守るだけで、味がまとまります。地味なようで、いちばん大事なポイントかもしれません。
庭で育てる際の注意点

月桂樹は丈夫で栽培しやすい木ですが、放っておくと想像以上に大きくなるのが最大の注意点です。
想像以上に大きくなる樹高の問題
苗木のうちは50cmほどでも、条件がよければ最終的に10m近くまで育つ木です。
庭木として植えるなら、剪定を前提に考えてください。放任すると隣家に枝が伸びたり、日陰を作ってしまったりします。
スペースに不安があるなら、鉢植えで管理するのがおすすめです。鉢のサイズで根の広がりが制限され、樹高も抑えられます。ベランダでも十分育ちますよ。
カイガラムシとすす病への対処法
月桂樹で最も多いトラブルがこれです。
カイガラムシは、枝や葉の裏につく1mmから数mmの小さな虫。白や茶色の粒のように見えます。
この虫の排せつ物に黒いカビが生え、葉の表面が黒くすすけたようになる。これがすす病です。見た目が悪いうえ、光合成を妨げます。
対処は風通しの改善が基本です。
- 枝が混み合っている部分を剪定して、中まで風を通す
- 見つけたら歯ブラシなどでこすり落とす
- 数が多いときは専用の薬剤を使う
私も一度、内側の枝を放置してカイガラムシを大量発生させたことがあります。春に一度、思い切って透かし剪定をしておくだけで、その年の発生はぐっと減りました。
剪定した枝をそのまま活用するコツ
剪定した枝を、そのまま捨てるのはもったいない話です。
形のよい枝はスワッグやリースに。細かい葉は乾かして保存すれば、一年分のローリエになります。
剪定の適期は3月から4月ごろ。ちょうど新芽が動き出す前です。この時期に切った枝は葉が締まっていて、乾かしたときの香りもよく残ります。
手入れが実益につながる。この感覚が、月桂樹を育てる楽しさだと思います。
月桂樹の雑学

月桂樹には、言葉や文化に食い込んだエピソードがいくつも残っています。知っておくと、贈るときの会話にも使えますよ。
バカロレアの語源になったという説
フランスの大学入学資格試験を「バカロレア」といいます。
この語源には、ラテン語で月桂樹の実を意味する「bacca laurea」に由来するという説があります。月桂樹の実を戴く者、つまり学識を認められた人という発想です。
英語の「bachelor(学士)」も、同じ流れで語られることがあります。諸説あるため断定はできませんが、学問の栄誉と月桂樹が結びついてきたのは確かです。
家庭で魔除けとして使われた歴史
ヨーロッパでは長いあいだ、月桂樹に邪気を払う力があると信じられてきました。
玄関先に植える、葉を束ねて吊るす、儀式で燃やす。地域によってさまざまな使われ方があったようです。
強い香りを持つ植物が魔除けに使われるのは、世界各地に共通する発想です。日本の柊やヨモギと同じ感覚ですね。
日本に渡来したのは明治時代
月桂樹が日本にやってきたのは、明治38年ごろとされています。
日露戦争の戦勝を記念して、フランスから贈られた苗が植えられたのが始まりだという話が伝えられています。最初から「勝利の木」として入ってきたわけです。
そこから公園や学校に植えられ、料理用のローリエとしても広まりました。渡来から100年余りで、庭にもキッチンにも定着した木というのは、なかなか珍しい存在だと思います。
関連する木の花言葉

月桂樹に興味を持たれたなら、同じように象徴性を持つ常緑樹もあわせて知っておくと選択肢が広がります。
同じ常緑樹オリーブの花言葉
地中海原産の常緑樹という点で、月桂樹とオリーブはよく比較されます。
オリーブの花言葉は「平和」「知恵」。勝利を称える月桂樹に対して、争いの終わりを象徴する木です。
贈るシーンが分かれるので、意味の違いを知っておくと選び分けができます。詳しくはオリーブの記事でまとめています。
縁起の良い意味を持つ木との比較
お祝いの贈り物には、ほかにも候補があります。
柊は魔除け、南天は難を転じるなど、縁起を担いだ植物は数多くあります。
相手の住環境や好みに合わせて選ぶと、より喜ばれるはずです。
まとめ
月桂樹の花言葉について、要点を整理しておきます。
- 代表的な花言葉は「栄光」「勝利」「栄誉」「輝ける将来」
- 「裏切り」は定説ではなく、ダフネの神話から連想されたもの
- 由来は古代ギリシャの月桂冠。ノーベル賞の laureate にも残る
- 合格祝い・昇進祝いに向くが、恋愛の場面には不向き
- 枝はリースやスワッグに仕立てられ、乾かせば料理にも使える
- 地植えは大きく育つため、鉢植え管理が無難
- カイガラムシとすす病は、風通しの改善で予防できる
結論として、月桂樹は怖い木ではありません。神話の切なさを含みながら、数千年ものあいだ人の努力を称え続けてきた植物です。
贈るときも、育てるときも。背景を少し知っているだけで、一枚の葉の見え方が変わってきますよ。
月桂樹の花言葉でよくある質問
広く定着した悪い花言葉はありません。
「裏切り」という言葉が紹介される場合もありますが、これはダフネの神話から連想されたもので、一般的な花言葉一覧に必ず載るものではありません。お祝いの品として安心して選んでいただけますよ。
そうした言い伝えを見かけることがありますが、明確な根拠は見当たりません。むしろ勝利や魔除けの木として親しまれてきた歴史のほうが長い植物です。
ただし現実的な問題として、大きく育つため手入れの手間はかかります。縁起というより、管理できるスペースがあるかどうかで判断してください。
あります。若い木のうちは咲かないことが多く、数年待つ必要があります。
また、実がならないのは雄株である可能性が高いです。株の性別は苗の見た目では判別しにくいので、実を楽しみたい場合は購入時に確認してください。
使えますが、乾燥させたほうが断然おいしくなります。
生葉は青臭さと苦みが出やすいためです。すぐ使いたいときは、枚数を減らして短時間で取り出すと失敗しにくいですよ。

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さるった
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