- 2025年6月25日

コピーライターで花屋の元店員です。今回は、ノコギリソウとその花言葉について、丁寧にご紹介します。ノコギリソウの花言葉は古代から続く歴史と深い意味を持ち、ギフトや贈り物としても非常に魅力的です。
ノコギリソウ(属名:アキレア、学名:Achillea millefolium)は、キク科に属する多年草で、英語ではYarrow(ヤロー)という別名でも知られています。小さな花が密集して咲くその姿は、真心や誠実さを象徴し、贈り物としても多くの人々に愛されています。
ノコギリソウとは?基本情報

- 和名:ノコギリソウ(鋸草)
- 学名:Achillea millefolium
- 科名/属名:キク科/ノコギリソウ属
- 原産地:ヨーロッパからアジア北部
- 草丈:30〜80cm(条件により1m近くに育つことも)
- 開花時期:5月〜8月(品種により変動)
- 花色:白・ピンク・黄色・赤・紫など多彩
- 葉の特徴:細かく裂けた葉がのこぎりの刃のような形
良さ・魅力
- 乾燥に強く育てやすい
ノコギリソウは非常に丈夫で、やせ地や乾燥地にもよく耐えます。ガーデニング初心者にもおすすめ。 - カラーバリエーションが豊富
園芸品種にはピンクや赤、黄色などの華やかな色があり、庭に彩りを与えます。 - 切り花やドライフラワーにも最適
茎がしっかりしており、花持ちも良いため、生花としてもドライとしても人気です。 - 薬用・ハーブとしての歴史
古くから薬草として利用され、「ハーブ・オブ・マイリフ(千の葉)」という別名も。止血・消炎効果があるとされます。 - ミツバチや蝶を呼ぶ花
小さな花が密集して咲くため、ポリネーター(受粉媒介者)にとって理想的な花。庭の生態系を豊かにしてくれます。
ノコギリソウの花言葉

1. 「戦い」
- 意味・由来:
ノコギリソウの学名「Achillea」は、ギリシャ神話の英雄アキレスにちなんで名付けられました。アキレスが戦場でこの草を使って兵士の傷を癒やしたという伝説に由来しています。このため、「戦い」や「勇敢さ」に通じる花言葉が生まれました。
2. 「治癒」・「癒し」
- 意味・由来:
ノコギリソウは古来より止血・抗炎症・消化促進などの薬草として使われてきました。ヨーロッパでは「傷を癒す草」として、兵士の携帯用ハーブでもありました。その薬効から、「癒し」や「治癒」の花言葉がつけられています。
3. 「勇敢」・「勇気」
- 意味・由来:
戦士にまつわる伝承や、荒れ地や過酷な環境でもたくましく咲く性質が、精神的な「勇気」や「強さ」の象徴とされ、この花言葉につながりました。
4. 「恋の告白」
- 意味・由来:
中世のヨーロッパでは、ノコギリソウを枕の下に入れて眠ると「未来の恋人の夢が見られる」と信じられていました。このロマンチックな逸話から、恋に関する花言葉がつけられるようになりました。
5. 「愛の絆」
- 意味・由来:
細かく分かれた葉が幾重にも重なり合う様子や、たくさんの小花が集まって咲く姿が、家族や恋人との深いつながりや絆を象徴するとされます。
ノコギリソウの花言葉には、「戦い」「治癒」「勇敢」「恋の告白」「愛の絆」など、薬草としての歴史や神話、恋の伝説が色濃く反映されています。そのため、プレゼントやガーデン装飾としてだけでなく、「意味を込めた花」として贈るのにも最適な植物といえるでしょう。
ノコギリソウの花言葉~色別ver

ノコギリソウ(鋸草)は、多彩な花色を持つ植物で、色によってイメージされる意味や花言葉に微妙な違いがあります。ここでは、色別の花言葉を詳しくご紹介します。
白
花言葉:癒し・清らかさ・浄化
- 意味:白は「純粋」「平和」「神聖」などの象徴。ノコギリソウの白い花は、古来薬草として用いられたことと相まって「癒し」や「心身の浄化」といった意味が込められています。
- こんな時におすすめ:リラックスや回復を願う贈り物、病気見舞いやセラピー空間の装飾に。
ピンク
花言葉:優しさ・思いやり・恋心
- 意味:ピンクは「愛情」や「柔らかい心」を表す色。ノコギリソウの小さな花がふんわりと咲く様子が、優しさや思いやりの心と重なります。
- こんな時におすすめ:母の日や友人への贈り物、さりげない愛情表現に。
赤
花言葉:情熱・勇気・決意
- 意味:赤は「情熱」「エネルギー」「生命力」の象徴。ノコギリソウは戦場の薬草としても知られており、赤い花は「勇敢さ」や「困難に立ち向かう意志」を強くイメージさせます。
- こんな時におすすめ:目標に向かって頑張る人への応援やエールとして。
黄色
花言葉:希望・友情・明るさ
- 意味:黄色は「太陽」や「幸福感」に通じる色で、ノコギリソウの明るい黄色は心を元気にしてくれる印象があります。また、友情や無邪気さを象徴する花色でもあります。
- こんな時におすすめ:友人への励ましや元気づけのプレゼントに。
紫
花言葉:尊敬・直感・神秘
- 意味:紫は「高貴」「精神性」「霊的な知恵」を象徴する色。古代の儀式や占いにノコギリソウが使われたという伝承とも関係し、神秘性や直感を表します。
- こんな時におすすめ:精神的に支えたい人や、個性的で内面が豊かな方への贈り物に。
◆ 補足:色別花言葉は文化的・感覚的要素も反映
ノコギリソウの色別花言葉には、公式な定義があるわけではなく、花色が持つ一般的なイメージ(心理効果や文化的背景)と、ノコギリソウの特徴が組み合わさって形作られています。そのため、地域や文脈によって多少の違いがあることもあります。
花言葉の由来一覧と解説

戦い
由来:ギリシャ神話の英雄アキレス
- ノコギリソウの学名 Achillea millefolium は、トロイ戦争で活躍したギリシャ神話の英雄「アキレス(Achilles)」に由来します。
- 伝説によれば、アキレスは戦場で負傷兵の傷をこの草で癒したとされ、「戦い」や「戦士の草」といった象徴的意味が生まれました。
- 英語圏では「Soldier’s Woundwort(兵士の傷の草)」という別名でも呼ばれます。
治癒・癒し
由来:古代からの薬用植物としての利用
- ノコギリソウは何世紀にもわたり、止血、消炎、胃腸の調整、発汗作用を持つ薬草としてヨーロッパやアジアで使用されてきました。
- 傷口に葉を直接当てると出血が止まると信じられ、ハーブティーや軟膏としても使われました。
- この「身体と心を癒す力」にちなみ、「癒し」「治癒」という花言葉が生まれました。
勇気・勇敢
由来:たくましい性質と伝説
- ノコギリソウは乾燥した荒地や石地でも力強く育ち、環境に順応する強い植物です。
- 花が群れ咲く姿が力強く見えること、またアキレスのように「勇者が使った草」とされる伝説から、「勇敢」「勇気ある行動」の象徴としてこの花言葉がつけられました。
恋の告白
由来:中世ヨーロッパの民間伝承
- 中世イギリスなどでは、ノコギリソウの花を枕の下に入れて寝ると「未来の恋人の夢が見られる」と信じられていました。
- また、想い人にこの花を贈ることで恋心を伝えるという風習も一部で見られ、「恋の告白」「秘めた想い」といったロマンティックな花言葉が生まれました。
愛の絆・団結
由来:葉や花の構造の象徴性
- ノコギリソウの葉は「千の葉(millefolium)」と呼ばれるほど細かく分かれており、それが一つの形を成しています。
- また、たくさんの小花が集合して一つの花のように咲く様子は、「個々がつながって支え合う」というイメージにつながります。
- この特徴から、家族や仲間、恋人との深い結びつきを象徴する花言葉「絆」「団結」などが付けられました。
補足:名前自体にも力がある
- 属名「Achillea(アキレア)」:英雄アキレスの名に由来。
- 種小名「millefolium」:「千の葉」という意味。葉が繊細に裂けることから。
- この植物全体に、戦士の強さと治癒の力、細やかさと統一の美という両面の性質があるため、花言葉も「強さ」と「癒し」という対照的なものが共存しています。
ノコギリソウの花言葉と「怖さ」の関係

ノコギリソウの花言葉には、「怖い」と感じるような直接的な意味は 基本的にはありません。しかし、以下のような背景や言葉の解釈によって、一部で「怖い」と感じる人がいる可能性があります。
花言葉の一覧(おさらい)
- 戦い
- 勇気・勇敢
- 治癒・癒し
- 恋の告白
- 愛の絆
これらの花言葉自体はポジティブであり、怖い意味を直接含むものではありません。
では、なぜ「怖い」と思われるのか?
①「戦い」「勇敢」といった激しい言葉の印象
- 「戦い」や「勇敢」は、戦場や傷、流血といったイメージにつながることもあり、人によっては「物騒」「過激」と感じることがあります。
- ノコギリソウは実際に戦場での止血に使われていた歴史もあり、そのエピソードが戦争や死といった重いテーマを連想させる場合があります。
② 神話との関係(アキレスの伝承)
- 学名「Achillea」は、ギリシャ神話の英雄アキレスから。彼は戦場でこの草を使って兵士の傷を癒したという伝説がありますが、アキレス自身は致命傷を負って死んでしまいます。
- このように「死や戦争に関わる草」という印象から、神秘的でちょっと不気味と感じる人もいます。
③ 古いヨーロッパの魔術的な利用
- ケルトや中世ヨーロッパでは、ノコギリソウは魔除けや占いにも使われていました。
- 枕の下に入れると「未来の恋人の夢を見る」という伝承もあり、こうしたオカルト的・霊的なイメージから「怖さ」を感じる人もいるかもしれません。
実際には「癒しの草」なので安心して大丈夫
ノコギリソウの本質は、「人の心身を癒す」「たくましく咲く」ことにあります。花言葉も本来は勇気づけや愛の象徴として前向きに使われるものです。
怖い花言葉や花として有名なのは、例えば以下のような花です:
- クロユリ:「呪い」「恋の呪縛」
- アネモネ(赤):「見捨てられた」
- ヒガンバナ:「死」「あの世」「再会できない」
ノコギリソウはこれらとは全く異なり、ネガティブな意味合いは非常に少ない花です。
怖いポイント集
ポイント | 内容 |
---|---|
怖い花言葉はある? | 直接的にはないが「戦い」や「神話」による印象で誤解されやすい |
本来の意味 | 勇気・癒し・愛・結びつきなど前向きな象徴 |
怖さの正体 | 戦場伝説や占い伝承など、文化的な背景からくる「雰囲気」 |
ノコギリソウの面白いエピソード・歴史

- 名前の由来と伝説
ノコギリのような葉の形から和名が付けられました。学名の「Achillea」はギリシャ神話の英雄アキレスに由来します。アキレスが戦場でこの植物を傷の治療に使ったという伝承があります。 - ヨーロッパでは「兵士のハーブ」
中世のヨーロッパでは、戦場の止血薬として兵士たちに重宝され、「ソルジャーズ・ウーンドワート(兵士の傷の草)」と呼ばれていました。 - ケルト神話にも登場
古代ケルトではノコギリソウが霊的な保護をもたらすとされ、占いや儀式にも使われていたといわれます。 - 「千の葉」の異名
葉が非常に細かく分かれており、まるで千枚の葉のように見えることから、英語名 yarrow の別名に「milfoil(千の葉)」があります。 - 恋占いにも使われた?
中世イギリスでは、ノコギリソウの花を枕の下に置いて寝ると、未来の恋人の夢が見られると信じられていたそうです。
ノコギリソウの効能と治療効果

美しい見た目だけでなく、その植物としての治療効果でも知られているノコギリソウ。古代から薬草として用いられ、現在でも一部のハーブ療法で活用されています。
ノコギリソウの主な効能とは?
ノコギリソウの全般的な効能には、止血、抗炎症、解熱、消化促進、鎮痛などがあります。これらの効能は主に葉や花の抽出成分に含まれるアズレンやカンファーなどの成分によって引き起こされます。古代ギリシャでは、戦場での傷の治癒に使用されたことから「戦いの植物」としての象徴的な意味を持っています。
ノコギリソウを使った治療法
実際の治療法としては、ノコギリソウの乾燥花を用いたハーブティーや、オイル抽出物を使った湿布、軟膏などが挙げられます。これらは主に軽度の出血や皮膚炎、胃腸の不調を和らげる目的で使用されます。近年では、ナチュラル志向の治療法として再評価されています。
ノコギリソウの毒性と注意点
ノコギリソウには微量ながら毒性成分も含まれており、過剰摂取によって頭痛や皮膚炎などの副作用を引き起こす可能性があります。特に妊娠中の方やアレルギー体質の方は使用を避けるべきです。自然療法として使う際には、信頼できる専門家の指導を受けることが重要です。
ノコギリソウの誕生花と贈り物としての魅力
ノコギリソウは花言葉とともに、誕生花としての意味合いも強く持ちます。特に7月12日の誕生花として知られ、その日にちなんだギフトにもよく使われます。
ノコギリソウの誕生花としての重要性
7月12日の誕生花としてのノコギリソウは、「勇気」「治癒」「愛の絆」などの花言葉を通じて、大切な人への思いや祈りを伝える植物です。長寿を象徴するその姿からも、健康や繁栄を願う意味が込められています。
誕生日に贈るノコギリソウのギフトアイデア
誕生日に贈る場合、ノコギリソウをあしらったブーケやアレンジメントはもちろん、ドライフラワーにしてメッセージカードとセットにするのもおすすめです。特にピンク色のノコギリソウは「思いやり」や「真心」といったやさしい意味を含み、心を込めた贈り物にぴったりです。
真心を伝えるノコギリソウの使い方
ノコギリソウは、ただの装飾花ではなく、メッセージ性を持つ植物です。感謝の気持ちや励ましの言葉とともに贈ることで、その花言葉が生きてきます。たとえば「回復を願っています」「いつも応援しています」といった言葉と共に渡せば、より深い想いが伝わります。
ノコギリソウに関するよくある質問(FAQ)

ノコギリソウについて寄せられるよくある疑問をまとめました。育て方から花言葉の由来まで、わかりやすくお答えします。
ノコギリソウの育て方
ノコギリソウは日当たりと風通しの良い場所を好みます。乾燥に強く、やせた土壌でも育つため、初心者にも育てやすい植物です。多年草なので、一度植えれば毎年花を咲かせてくれます。過湿には弱いため、水のやりすぎには注意が必要です。
ノコギリソウの戦いの象徴
ノコギリソウは、ギリシャ神話の英雄アキレスが戦場でこの植物を使って兵士の傷を癒したという逸話から、「戦い」「勇敢さ」の象徴とされています。そのため、花言葉にも「戦い」「勇気」といった強さを表す言葉が含まれています。この背景は、贈り物に込めるメッセージをより深いものにしてくれます。
ノコギリソウの他は?日本で人気の花々
以下に、日本で人気の高い花を10種選び、それぞれの良さ・魅力を簡潔に紹介します。季節感や花言葉、見た目、贈り物としての適性なども含めて提案いたします。
1. チューリップ
春の代表花。カラーバリエーションが豊富で、赤・黄・白・ピンクなど鮮やかな色合いが魅力です。シンプルで可憐な形は、子どもから大人まで親しまれており、花言葉は「思いやり」「博愛」など。卒業・入学シーズンの贈り物にもぴったりです。
2. 薔薇(バラ)
圧倒的な人気を誇る花の王様。赤は「愛情」、白は「純潔」、黄色は「友情」など、色ごとに花言葉が異なり、想いを伝える花として定番。切り花、ブーケ、香り、観賞価値のすべてにおいて完成度の高い花です。
3. 桜(サクラ)
日本文化の象徴。春の風物詩として花見の習慣が根づいています。はかなくも美しい咲き姿は「一瞬の美」や「人生の儚さ」を象徴し、多くの人々に感動を与えます。散る美しさにも心が奪われます。
4. ひまわり
夏の太陽のような明るい花。大輪で元気な印象があり、花言葉は「憧れ」「あなただけを見つめる」。夏のギフトや花壇、切り花としても人気です。子どもにも人気の高い花です。
5. カスミソウ
主役を引き立てる名脇役として知られますが、白い小花の群れが清楚で可憐な印象を与えます。花言葉は「感謝」「幸福」など。ブーケやアレンジメントに添えると柔らかく優しい雰囲気になります。
6. アジサイ(紫陽花)
梅雨時期の風物詩。青、紫、ピンク、白など湿度で微妙に色が変化する性質も面白く、しっとりとした美しさが魅力です。花言葉は「移り気」「家族団らん」など。鉢植えや庭木としても人気。
7. ラベンダー
清涼感のある香りでリラックス効果があり、香りの花としての人気が高いです。花言葉は「沈黙」「期待」「癒し」など。ドライフラワーやアロマ、ハーブとしても重宝され、女性に特に好まれます。
8. ガーベラ
色鮮やかで陽気な印象を持つ花。赤・オレンジ・ピンクなど元気な色が揃い、花言葉は「希望」「前進」。シンプルな形と華やかさがあり、誕生日や送別のギフトに人気です。
9. スイートピー
春に香り高く咲く、優雅で柔らかい花。花びらのひらひらとした形が蝶のようで、花言葉は「門出」「別離」。卒業・送別シーズンによく使われる感動的な花です。
10. コスモス
秋を代表する花。ピンク、白、赤などの優しい色合いで、風に揺れる姿がとても風情あります。花言葉は「調和」「乙女の純真」。秋の庭や道端を彩り、ナチュラルガーデンにもピッタリです。
最後に
ノコギリソウの花言葉には、美しさだけでなく、歴史、治癒、勇気といった深い意味が込められています。7月12日の誕生花としても注目されるこの植物は、贈る相手に特別な思いを伝えるのに最適です。真心を込めた花として、あなたの大切な人に届けてみてはいかがでしょうか。
ライター紹介 Writer introduction

さとすけ
花屋で働いてた日本男児(O型) コピーライターの経験も活かし花に関して、わかりやすく&信ぴょう性がある記事作りを心掛けながら配信中。 instagramでは「動く!4コマ漫画~花言葉劇場」を投稿しています。

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