
パンジーの花言葉は「もの思い」「私を思って」「思慮深い」など、見た目や由来に深く結びつく意味を持ちます。花屋の元店員として、多くのギフトや誕生日プレゼントにパンジーを選んだ経験から、その魅力と育て方、歴史まで詳しくお伝えします。
パンジーとは?基本情報

- 学名:Viola × wittrockiana
- 科名:スミレ科
- 原産地:ヨーロッパ(交配種)
- 開花時期:10月〜翌年5月(寒さに強く、秋〜春にかけて楽しめる)
- 花の色:紫、黄、白、オレンジ、赤、青など多彩
- 花の大きさ:直径5〜10cmほど(ビオラより大ぶり)
パンジーは、スミレ属の園芸品種で、特に19世紀ヨーロッパで盛んに改良されました。現在では日本でも秋冬の園芸シーンで欠かせない花の一つです。
良さ・魅力
- 豊富な色と模様
花びらの色が非常に多く、模様も「顔」のように見えるものや単色まで幅広く、寄せ植えや花壇に表情を与えます。 - 寒さに強い
氷点下でも咲き続ける丈夫さがあり、冬の庭を明るく彩ります。 - 長い開花期間
秋に植えると翌年の春まで長く花を楽しめるため、コストパフォーマンスが高いです。 - 育てやすい
初心者でも失敗しにくく、プランターや鉢植えにも最適。 - 品種改良の歴史
世界中で新品種が生まれ続け、毎年新しい色や形を楽しめます。
パンジーの花言葉

- もの思い
- パンジーの学名の由来であるフランス語 pensée(パンセ=思索・思考)から生まれた花言葉。
- 花びらの模様やうつむき加減の姿が、考え事をしている人の表情に見えることから。
- 私を思って
- 恋心や片思いを連想させる意味。
- ヨーロッパでは、愛する人への想いを伝える花として贈られてきた歴史があります。
- 思慮深い
- 花の静かな佇まいと「pensée(思考)」の意味から、知的・内省的なイメージに結び付けられたもの。
- 純愛(地域による)
- 英国やドイツでは、パンジーが恋人同士の純粋な気持ちを象徴するとされ、バレンタインや求婚時にも贈られたそうです。
由来のポイント
- 語源:フランス語「パンセ」(pensée=思考・想い)
- 見た目:中心の模様が人の顔のようで、うつむき加減が考えている姿に見える
- 文化的背景:中世ヨーロッパでは「心を映す花」として詩や文学にも多く登場
パンジーの花言葉~色別ver

1. 紫(パープル)
- 花言葉:思慮深い・誠実・忠実
- 由来:紫は古来より高貴さや精神性を象徴する色。静かな落ち着きと知性を感じさせるため、「深く考える人」というパンジー全体の意味と親和性が高いです。
- 贈る場面:知的な印象の人へのプレゼントや、卒業・入学祝いに。
2. 黄(イエロー)
- 花言葉:つつましい幸せ・田園の喜び・思い出
- 由来:明るい黄色は幸福感を与える色ですが、パンジーの場合は華やかすぎず温かみのあるトーンが多く、「日常の小さな喜び」を象徴します。
- 贈る場面:家族や親しい友人に感謝を伝える時。
3. 白(ホワイト)
- 花言葉:温順・誠実な愛
- 由来:白いパンジーは清らかで無垢な印象から、誠実さや純愛を表す意味が込められました。
- 贈る場面:結婚式の装飾や新生活を祝う贈り物に。
4. 青(ブルー)
- 花言葉:純愛・信頼・忠実
- 由来:青い花は総じて「信頼」「誠実」など冷静で深い感情を表す傾向があります。パンジーの青は特に淡い水色〜濃紺まであり、恋人への永遠の誓いにも使われます。
- 贈る場面:恋人や配偶者への記念日ギフト。
5. 赤(レッド)
- 花言葉:情熱・愛の思い出
- 由来:赤は愛や情熱の象徴ですが、パンジーの場合は落ち着きのある赤色が多く、「激しい恋」よりも「成熟した愛情」や「懐かしい恋の記憶」を連想させます。
- 贈る場面:長年連れ添ったパートナーへの贈り物や記念日に。
6. オレンジ
- 花言葉:元気・明るい希望
- 由来:暖色系の中でも陽気でエネルギッシュな色。見る人に活力を与えるため、応援や励ましのメッセージに向きます。
- 贈る場面:新しい挑戦を始める人への応援花。
7. 黒(ブラック・濃紫に近い)
- 花言葉:あなたは私の心を奪った・高貴
- 由来:漆黒に見える深い紫や黒いパンジーは、神秘性と強い感情を象徴。特別な想いを秘めた花として扱われます。
- 贈る場面:強い愛情を秘めたロマンチックな贈り物に。
パンジーの花言葉の由来

パンジーの花言葉の由来は、主に語源・見た目の特徴・ヨーロッパ文化の3つに深く関係しています。
順を追って詳しく説明しますね。
1. 語源からの由来
- パンジー(Pansy)という名前は、フランス語の 「パンセ(pensée)」 に由来します。
- 意味:思考・想い・考えること
- 18〜19世紀にヨーロッパで園芸品種として広まった際、この「考える」という意味が花の印象にぴったりだとされました。
- そこから「思慮深い」「もの思い」「私を思って」などの花言葉が生まれました。
2. 見た目からの由来
- パンジーは花びらの模様が人の顔に見え、特に下を向く姿が「考え込む人」に例えられました。
- 中央の3枚の花びらに濃い模様が入り、「顔」に見えることから、人間の感情を映す花として愛されました。
- この「顔」に見える特徴は、後に文学や演劇でも象徴的に使われることになります。
3. ヨーロッパ文化からの由来
- 中世ヨーロッパでは、花に「愛」や「感情」を象徴させる文化がありました。
- パンジーは特に恋心を伝える花とされ、「私を思って(Think of me)」という意味で恋人に贈られました。
- イギリスのビクトリア時代には、パンジーをブーケに入れることで「あなたを想っています」という無言のメッセージを送る習慣がありました。
- 文学作品にも多く登場します。シェイクスピアの『ハムレット』では「思い出の花」としてパンジーが言及され、恋と記憶の象徴として描かれています。
4. 全般的な花言葉へのつながり
- 「もの思い」 → 語源の pensée と、俯いた姿から
- 「私を思って」 → 恋人への贈り物の習慣から
- 「思慮深い」 → 高貴で静かな印象と語源の意味から
パンジーの花言葉~海外ver

パンジーの海外での花言葉は、日本とは少しニュアンスが異なり、愛情・思慮・追憶などを中心に、国や文化ごとに特徴があります。
以下に英語圏・フランス・ドイツなど主要地域の意味を詳しくまとめます。
1. 英語圏(主にアメリカ・イギリス)
- 全般的な意味
- Thoughts(想い)
- Think of me(私を思って)
- Remembrance(思い出)
- 由来
- 「Pansy」という英語名はフランス語 pensée(思考・想い)が語源。
- 恋人や遠く離れた人への「想い」を託す花として、ビクトリア時代の花言葉文化(Floriography)で広まりました。
- 文化的背景
- 恋文と一緒にパンジーを送る習慣があり、無言の愛のメッセージとして使われました。
2. フランス
- 意味:Pensée(思考・想い・記憶)
- ニュアンス
- 恋愛よりも「心の中で誰かを静かに想う」感情が強調されます。
- 「追憶」や「懐かしい想い出」という意味合いも含むため、亡くなった人を偲ぶ花として使われることもあります。
- 豆知識
- フランスの墓地や記念日にパンジーを植える習慣は、こうした「追憶」の意味から来ています。
3. ドイツ
- 意味:Erinnerung(記憶・追憶)
- 特徴
- フランス同様、過去や亡くなった人を思い出す花とされ、墓地でよく植えられます。
- 「深い思索」「内面的な美しさ」を象徴する哲学的なイメージも強いです。
4. その他の地域
- イタリア:Pensiero(想い)
- 恋人への想いだけでなく、友情や家族愛も表現できる幅広い意味を持つ。
- ロシア:アニュートキ・グラーツィ(Anyutina glazki=アンニュートの瞳)
- 少女アニュートの悲恋物語に由来し、切ない恋や片想いを象徴します。
- 北欧
- 春の訪れを告げる花として愛され、「新しい希望」というポジティブな意味もあります。
日本との違い
- 日本では「もの思い」「私を思って」「思慮深い」が主ですが、
海外では特に追憶・記憶・死者への想いの意味が強調される国が多いです。 - 恋愛の花言葉もありますが、必ずしも情熱的ではなく、静かで内省的な愛情表現が主流です。
パンジーの花言葉は怖いの?

パンジーの花言葉は基本的に優しくロマンチックな意味が多いのですが、
一部では「ちょっと怖い」と感じられる解釈やエピソードもあります。
なぜそう言われるのか、理由を詳しく説明しますね。
1. 基本的にはポジティブな花言葉
- 全般的な花言葉は
- もの思い
- 私を思って
- 思慮深い
といった穏やかで知的、あるいは愛情を込めた意味です。
本来は怖い要素はほとんどありません。
2. 怖いと感じられる理由
(1) 見た目の「顔」に見える模様
- パンジーは花びらの模様が人の顔のように見えます。
- 特にじっと見つめるような模様や、夜に見ると浮かび上がる「顔」が、子どもや花に慣れていない人には不気味に感じられることがあります。
- 海外では「the faces in the garden(庭の顔たち)」という呼び方もあります。
(2) 「私を思って」という意味の解釈
- 恋愛的にはロマンチックな花言葉ですが、
相手によっては「執着心」や「強い想いが離れない」というニュアンスで捉えられることも。 - 特に黒や濃紫のパンジーは「あなたは私の心を奪った」という花言葉があり、ミステリアスでやや重たい印象を与える場合があります。
(3) 文学・演劇での使われ方
- シェイクスピア『ハムレット』では、狂気に陥ったオフィーリアが「思い出の花(パンジー)」を人々に配る場面があります。
このシーンは悲劇的で不穏な雰囲気があり、花言葉も少し物悲しいイメージと結びつくことがあります。
怖いというより不気味
- 怖い花言葉はないが、解釈次第で少し不気味に感じる要素がある
- 模様が「顔」に見える → 夜や薄暗い場所で怖く感じることも
- 「私を思って」が執着や別れと絡むと、ホラーや怪談の演出に使われる場合もある
- 文学作品での悲劇的な登場が、不穏な印象を強める
パンジーの面白いエピソード

- 花の「顔」説
パンジーの中央部分が人の顔に見えることから、英語名 Pansy はフランス語の「パンセ(pensée=思考)」に由来しています。見た人が「考えている顔」に見えたためです。 - シェイクスピアの引用
戯曲『ハムレット』や『夏の夜の夢』にパンジー(愛の霊薬として登場)が出てくる場面があり、文学的にも長く愛されてきました。 - ビオラとの違い論争
パンジーとビオラは分類上ほぼ同じで、花の大きさが約4cm以上をパンジー、それ未満をビオラと呼ぶ園芸業界の慣習があります。 - 食用としても
無農薬のパンジーはエディブルフラワーとしてサラダやケーキの飾りに使われます。見た目が華やかで食卓も彩ります。
パンジーを贈る際のポイント

スミレ科の植物であるパンジーは、学名は Viola × wittrockiana。和名は「三色菫(さんしきすみれ)」と呼ばれ、紫色・黄色・オレンジ・ピンクなど色ごとの花言葉を持ちます。花びらに浮かぶ模様や色合いは一つひとつ異なり、相手のイメージに合わせたカラー選びがギフトの印象を左右します。園芸初心者でも育てやすく、寒さに強いことから冬〜春のフラワーギフトとして人気です。
誕生日に贈るパンジーの選び方
誕生花としてパンジーが該当する日は、色ごとの花言葉や意味を添えて贈ると喜ばれます。例えば紫色は「誠実」、黄色は「つつましい幸せ」、オレンジは「明るい希望」。鉢植えにして渡すと長く楽しめ、思い出に残るプレゼントになります。
ギフトとしてのパンジーの魅力
パンジーは花色の種類が豊富で、英語名「Pansy」が象徴する「想い」を込めやすい花です。ビオラより花が大きく見た目も華やか。恋愛や友情、家族への感謝など幅広い想いを表現できます。
季節ごとのパンジーの特徴
開花時期は10月から翌5月。冬の花壇や鉢植えでも鮮やかな存在感を放ちます。春先は花色がより鮮明になり、ガーデニングにも最適。季節によって色の濃淡や模様の表情が変わるのも魅力です。
パンジーの由来と歴史

パンジーの歴史は古く、スミレ属の植物を改良して誕生しました。属名は Viola。ヨーロッパでは中世から園芸用として人気があり、花色や模様を楽しむ文化が発展しました。
古代のパンジーの伝説
フランスやイギリスには、パンジーを少女や恋愛に結びつけた民話が残ります。ロシアでは「アンニュートの瞳」と呼ばれ、純愛や切ない思い出の象徴とされます。
パンジーの名前の由来
英名「Pansy」はフランス語の「パンセ(pensée=思考・想い)」に由来します。花びらの様子がうつむいた人の顔に見えることから「思慮深い」という花言葉が生まれました。和名「三色菫」は、花色が3色入り混じる姿から名づけられています。
パンジーの育て方とケア

パンジーは寒さに強く、冬から春のガーデニングや鉢植えに最適です。花壇・プランターどちらでも楽しめますが、管理方法に少し違いがあります。
基本的な水やりの方法
土の表面が乾いたら、花びらや葉にかからないよう根元にたっぷり水を与えます。過湿は根腐れの原因になるため注意が必要です。
パンジーの適した季節と時期
植え付けの時期は秋(10〜11月)が理想的。寒さにあたりながら株を育てることで、春にかけてたくさんの花を咲かせます。
鉢植えと花壇での育成の違い
鉢植えは水切れに注意が必要ですが、移動できるため寒波や強風を避けられます。花壇植えは根張りがよく、長期間咲かせやすいのが特徴です。
パンジーに関するよくある質問(PAA)

パンジーはなぜ怖い花言葉を持つのか?
全般的な花言葉は優しい意味ですが、「私を思って」が執着的に解釈されたり、花びらの模様が顔に見えて不気味と感じる人もいるためです。
パンジーとビオラの違いは何か?
分類上は同じスミレ属ですが、花径が約4cm以上をパンジー、それ以下をビオラと呼ぶのが園芸業界の慣習です。
パンジーの香りについて
多くのパンジーは香りが弱いですが、一部品種やスミレに近い系統ではほのかな甘い香りがあります。
パンジーを使った作品アイデア
花色や模様の多様さから、アートや手芸のモチーフとしてもパンジーは人気です。
パンジーを使った刺繍作品
紫色やオレンジ、ピンクなど色別の糸を使って花びらの表情を表現すると、リアルで温かみのある作品に仕上がります。
パンジーをテーマにしたアート作品
水彩画やアクリル画で描くと、花色のグラデーションや模様を豊かに表現できます。ガーデニング好きな方への贈り物にもピッタリです。
パンジーの他は?日本で人気の花々
では、日本で人気の高い花を10種類、
それぞれの魅力や良さを添えてご提案します。
- 桜(サクラ)
- 良さ:日本の春を象徴する花で、満開の桜並木は圧倒的な美しさ。儚く短い花期が、人生の一瞬の輝きを感じさせます。お花見文化とも深く結びつき、世代を超えて愛されます。
- 薔薇(バラ)
- 良さ:花色や品種が豊富で、香りも種類によって異なります。恋愛や感謝、尊敬など色別の花言葉が魅力。庭やフラワーギフトの王道として不動の人気です。
- チューリップ
- 良さ:明るく親しみやすい形とカラーバリエーションが豊富。春の庭や鉢植えに最適で、色ごとに異なる花言葉も楽しめます。
- 胡蝶蘭(コチョウラン)
- 良さ:白く優雅な花姿が「幸福が飛んでくる」という縁起の良い意味を持ちます。長く咲き続けるため、お祝いの贈り物に最適です。
- 向日葵(ヒマワリ)
- 良さ:大きな黄色の花が太陽を追いかけるように咲く姿が元気を与えます。夏の風物詩であり、「憧れ」「情熱」といった明るい花言葉が魅力。
- 紫陽花(アジサイ)
- 良さ:梅雨の時期に咲くカラフルな花色の変化が楽しめます。土壌の酸度によって色が変わる性質も面白く、庭の彩りに最適です。
- 菊(キク)
- 良さ:日本の国花で、長寿や高貴の象徴。切り花としても持ちが良く、仏花から華やかなアレンジメントまで幅広く活躍します。
- 牡丹(ボタン)
- 良さ:「百花の王」と呼ばれるほど豪華で存在感のある花。庭植えや和風庭園での観賞用として人気が高く、春の華やぎを演出します。
- 椿(ツバキ)
- 良さ:冬から早春にかけて咲き、光沢のある葉と凛とした花が特徴。茶道や和の文化とも相性が良く、落ちた花も美しいとされます。
- 百合(ユリ)
- 良さ:香り高く、大きな花が豪華。色や種類によって洋風にも和風にもアレンジ可能で、ブライダルや仏事の両方に使える万能性があります。
パンジーを贈るためのまとめ
パンジーは、色ごとに異なる花言葉と豊かな表現力を持つ花です。ビオラとの違いを理解し、相手や季節に合わせて選ぶと、より気持ちが伝わります。
相手に合ったパンジーの選び方
落ち着いた印象の方には紫色、明るい性格の方にはオレンジや黄色、優しい雰囲気の方にはピンクのパンジーをおすすめします。
幸せを届けるパンジーの贈り物
パンジーは思い出や喜びを共有できる存在。鉢植えや花壇で長く咲き続けるその姿は、贈る相手との関係の温かさを表現します。
ライター紹介 Writer introduction

さとすけ
花屋で働いてた日本男児(O型) コピーライターの経験も活かし花に関して、わかりやすく&信ぴょう性がある記事作りを心掛けながら配信中。 instagramでは「動く!4コマ漫画~花言葉劇場」を投稿しています。
